「優夜どうした?」
 
 
考え込んでいたら、ナイフを俺の方へ向けて、心配そうに聞いて来る稔の姿があった。
 
 
『キナちゃんは稔の彼女だ。稔の彼女…彼女…彼…じょ……。もうキスとかしてんのかな。…してるよな…。はぁ』
 
 
「おーい?」
 
「あっ!すまん。美紀ちゃんな。…今はいい子としか…」
 
「好き…じゃないって?」
 
「あぁ」
 
「あのな?これは俺の考えだ。だから、優夜にそうしろとか、そい言う訳じゃない。けど…まぁ俺の独り言として聞いてくれや」