その話に、あたしは耳を疑った。

12月24日って、その日はクリスマスイブである。

あたし、その日の誘いを受けてるの?

その時だった。

「莢?」

誰かがあたしの名前を呼んだ。

この声って、もしかして…!?

何かの間違いだと思いながらその声に視線を向けると、
「――航…」

こげ茶色のダウンジャケットに身を包んで、校門のところで立っている航がいた。

「知り合い?」

三島くんが、あたしと航に視線を向ける。

三島くんの顔を見た瞬間、航が驚いたように目を見開いた。