車が着いた場所は 高速道路がすぐに見える 都心から、さして離れていない ビルの並ぶ、川沿いにある病院 広い庭があって 秋晴れの空の下 そこを患者さん達が、 ゆっくりと歩いていた なんだか 漠然とした感じの ぼんやりとした空気の中 ワゴンが停まる入口から、受付に向かい エレベーターに乗って五階 ナースステーションに声を掛けると やたら明るい看護士さんの案内で 通路 ガラス扉の鍵が 開かれた