比奈はカラオケで
充分怖い目にあってる
もう、これ以上 ―――
山瀬は
オレの顔を見ながら
少し苦笑して
期待に顔を明るくする比奈を
まっすぐに見ながら、笑った
「 ――… から、
普通の個室に移ったよ 」
「 え… じゃあ面会出来るの?! 」
「 ああ
体力も、だいぶ戻って来た、
――― あの程度で済んだのは
本当に、助けてくれた人のお陰だよ
一応、学園祭終わった後にでも 」
「 い、今、会えるんでしょ?!
会いたいよ!!
―― お土産、
バックとか結局渡してないのもあるし
写真もサナなんかとたくさん撮ったし!
…… 嫌がるかな… 」
「 嫌がらないと思うよ
行くなら連絡しておくけど
車も出す 」
「 うん!!
ちょっと待って!
お母さんに、少し遅くなるって
連絡しておくから! 」