「 …つか何で

真田の野郎、
…俺が花さん好きな事知ってんだよ! 」



「 え、 だって判り易… っね?!空哉 」


「 おう、皆知ってんぞ? 」



「 な、なんでだよっ! 」




睨んだり困ったり、
顔を真っ赤にする那智
湯浅とオレはゲラゲラ笑い


チャイムの音と一緒に、
教室へと戻った









大学とを隔てる木々が赤く染まり

今日から授業に復帰した花さんの声が
『特に歓声あげたりは
変に気にするかだろうからやめよ〜ぜ』と
話し合ったクラスメートの見つめる中響く



花さんは、前にも言った様に
あんまり慣れてないから
授業も、教師としては不器用だ


好きなジャンルになると、すぐ脱線して
教科書の外、『その時なにがあったか』
みたいな話になってしまう事もよくある



―― だけど

不慣れな中に
一生懸命、"これを伝えたい"

そんなキモチがたくさん詰まっていて

普段は
数学の問題集を解きまくっている奴らも
ふいに手を止めて聞いてる


たまに
『自分はこう聞いた』なんて
二つが繋がって
『じゃあもしかしたら?』とか
確か、織田信長、本能寺の時にも
そんな話し合いになった


結局、
『タイムマシーン、欲しいなあ』

そんな感じで、終わって

今日も多分、その流れだ




皆が笑い合う、いつもの教室


そろそろ体育祭

その後すぐに、学園祭