中に入ると、会いたかった人が笑顔でわたしを迎えてくれた。
「遅かったじゃん。あの日からずっと待ってたのに…。」
無邪気に笑う、ゆうりが可愛く見えてしまって…。
緊張するの。
ゆうり以上に上手く、笑えるかな、ってね。
「……ごめんなさい。…やっぱり遠くて。」
「嘘つき。森抜けたら恵理香の家すぐじゃん?」
「…なんで知ってんの?」
「恵理香のことなら何でも知ってるよ♪はい、どうぞ。そんなトコいないで入れば?」
会話出来るのが嬉しくて。
ついつい無口になっちゃう。
これってなんか嫌だな。
龍星が好きな時は、ぐいぐいいく派だったのに。
変わっちゃったな。