そんなすずを明らかに嫌そうな顔をして、睨み付けた。


真っ黒なボサボサな髪とメガネ。

学校の奏斗さんだ。


そしてすずが誰だか分かったようで・・・・・・、



「あ、そうか。ごめんな」



と言って奏斗さんは保健室から出ていった。

きっと彼なりに気を使ったのだろう。




「な、なんだったの?!今の!!」



「分かんない。とりあえず様子を見に来てくれたのかもね」



「あの片桐奏斗でも優しさがあるんだね」



あきらかに皮肉だ。

しかも失礼だ。



“あれでも”お父さんは社長だ。


殺されるぞ・・・・・・。



「でね!いいたいことっていうのはね!」


「うん」



言いづらそうに目配せをするすず。



「何?」



覗き込むようにして聞くと、


すずは言った。