有名なんだ・・・・・・。

あの兄弟。



「ま、弟のほうはダメ。性格がもー」



そういって顔をしかめる。



「冷たいの、本当に冷たい!勉強も教えてくれないらしーし。
優しさのカケラもないらしーよ」



“口を尖らせる”。


まさにそのような形になるすず。




「へぇ・・・・・・」




まぁ、たしかに優しさはなさそうだけど。




「でねっ!あたし、環南に話があって・・・・・・」




ガラッ!


すずの声を遮るように保健室の扉が開く。



カーテンの横から覗いたのは、

奏斗さん。



「かっ、かっ、かっ・・・・・・」


アワアワと奏斗さんを指差し、噛みまくるすず。