「んじゃあ・・・・・・、」


そう唸(うな)りながら私に近づいてくる。

近づく距離に私はあとず去る。


それも限界のようで棚にぶつかり、

奏斗さんと棚に挟まれた。



近くに感じる男の匂い・・・・・・。


むせ返りそうな、そして、嗚咽(おえつ)が出そうになる。

(まじ、無理なんだけど・・・・・・)



「男、キライ?」



優しくそういうと頬に手を当ててきた。

触れられた瞬間に全身の毛がよだつ。


「やだッ!!触んないでよ!!」


その手を振りほどく。



「まじで男嫌いなんだ?」

「だったら何なんですか!」


若干の距離をとりつつ、

必然的に背が圧倒的に高い奏斗さんを
上目でバカみたいに睨んだ・・・・・・。