「ありがとうございます、隆晶先輩。」


騒ぎに驚いた未来と陽太は、乃里子が放送室に入ったら生徒会の放送で皆を校庭に誘導してほしいと頼んでいた。


「いや…
俺も可愛い妹の告白シーンを見られたくなかったしね?」


隆晶は苦笑いを浮かべた。


「全く…
世話かけるんだから、あの二人。」


未来がクスリと笑うと、陽太と隆晶も笑った。


「ここまでやれば、もう大丈夫だろ。」


「今更乃里子も逃げられないしな?」


陽太の言葉に、隆晶が苦笑いで応えた。


「さぁ、俺達も校庭に移動しよう。
まぁ…
こんなに大きなイベントの後じゃ、盛り上がりに欠けるけどな。」


隆晶の困ったような声に、未来と陽太は顔を見合わせて笑った。



…−−−…