「乃里子!
良いのか!?
言うぞ!?」


剛志の暴挙を放送部の部員が静かに見ている。


「止めた方が…良いよね…?」


「先生…呼ぶ?」


コソコソと話しながら、でもこの先を知りたいといった表情で剛志を見ている。


「乃里子!
あと一分以内に来なかったら、このまま言うからな!
全校生徒にバレたって、俺は構わないからな!?」


剛志が怒鳴ると、放送室の扉が勢いよく開いた。


「「あっ…」」


剛志と部員が一斉に注目した。


「何考えてるの!?
信じられない!!」


乃里子はそう言いながら剛志に歩み寄った。


「何って…
乃里子が逃げるからだろ!?」