剛志の声が優しく響いた。


「えっ、なにこれ!?」


「この声、長田くんじゃない?」


「ウソー!?
あの長田剛志?」


「じゃあ乃里子って…
あの白石乃里子?」


「えっ、どういうこと?」


気付けば廊下にはスピーカーに耳を傾けながら、ザワザワと話す生徒で溢れていた。


『俺、今までの事は全部忘れる!』


「…は!?」


乃里子は呆然として、剛志の言葉を待った。


『だから…
改めてやり直させてくれ!
俺は、これからも新聞部の仲間でいたい!!
それから…
それから…』


剛志が言い澱む。


「ナニナニ?」


「まさかこれって…♪」