「でも…もう帰ります」


起き上がろうとしても男の手がそれを邪魔する。



『時計見て、もう夜中の1時38分。終電ないからね』


「う…」


終電………………。




『今日は泊まってけ』



あっさり言うコイツ。



いやいや、見ず知らずの男の家で一晩過ごすなんて無理。見た目チャラチャラしてるし。絶対無理!



『あのさぁ…あんたが思ってるようなことしないからね?』



クスクス笑うコイツ。なんかムカつく…………



「名前も知らないヤツの家になんて泊まれない」



男は大きく笑いだした。



「何よ」