「当店の水は、人により好き嫌いの差が激しいんですよ。」

大和撫子が、教えてくれた。

「特別な水を使っているんですか?」
「はい。当店オリジナルの、特別な水を使っております。」

小夜の耳に、特別、という言葉が残った。

母は、水にまで気を使うなんてすごいのね、と感心している。