さっそく友達ができて、絶好調な気がする。
電車で乗っている間4人でたわいもない話をしていて、私たち4人の距離がぐっと縮まった。

ようやく桜華学園に着くと、4人で1年A組へと行き黒板に張ってある席順を見る。
私の隣は…鈴木 翔…?って誰だろう。
8:30頃になると先生が来た
「今から入学式だ。みんな体育館へ行くから準備しろ。」
みんなが廊下で出席番号順に並んでいく。
しかし、まだ鈴木 翔という人は来なかった。
やっぱり体育館へ行っても私の隣には鈴木 翔はいなかった。
入学早々いないなんてどんな人だろう。
つまらない話をボーっと聞きながら、詰まんなくなって足を組み換え組み換えしていたら。
『新入生代表 鈴木 翔』
「はい」
今、鈴木 翔って言った?
新入生代表だったからいなかったのか。
そうか、そうか。
なんて一人で納得していると、会場中がざわついた。
なんだろう。
そこにいたのは、サラサラした黒髪、程よい筋肉がついた制服のよく似合うスタイル。
手足がながく、おまけに整った顔立ち。
誰が見てもカッコよくでダメなところなんてない人だった。
なんだろう。
この胸の高鳴りは、鈴木 翔っていう人を見ているだけで、心が高鳴っている。
いつの間にか、新入生代表の言葉は終わり鈴木 翔は壇上から降りこちらへ向かってくる。
そうか、鈴木と鈴村だから近いのか。
鈴木 翔が近づいてくるとだんだん顔が真っ赤になって、胸の高鳴りが抑えられなくなる。
鈴木 翔が席に座っても尚私はボーっと彼を見てしまっていた。