「ツバサちゃ!泡、目に入ったぁ!!」


「ちょっと!ジッとしててよ!!」


「痛いーっ!!」


「ジン!コラッ!!」







バスタブに浸かるジンと、その後ろでジンの髪を洗い流す私。




ジンがお湯の中でジタバタと足掻く、その拍子でジンの前を隠していたタオルがはらり………。



「ジン!!?前!!前隠せ!!バカ!!」


「目痛いーっ!!」


「ジンっ!!!」





てんやわんや………。










やっとの思いでシャンプーを終え、私は自分の手を洗い流す。


ご機嫌のジンは、バスタブに浸かったまま言った。




「ツバサちゃんも髪洗ってあげるから服脱いで☆」






……“服脱いで☆”、じゃねぇーよ!!




私はジンにシャワーを向けて、そのお湯を浴びせる。


悲鳴にも似た叫びを上げるジン。




楽しくて、私は声を上げて笑っていた。


「ツバサちゃん!!やめっ!止めてー!!」






まったく何て可愛いんだろう。



愛しくて、堪らない。









その時、部屋のインターホンが遠くで鳴った。