「ツバサちゃーん!」
「なに?もう、ちゃんと髪乾かしたの?」
そう言って、振り返った私は絶句する。
たぶん、ハトが豆鉄砲をくらったような顔をしていたかもしれない……。
ジンは、腰にタオルを巻いただけ……上半身裸。
「なっ!!?」
「ツバサちゃん!シャンプーは!?ずっとお風呂で待ってたのにー。」
……シャンプーって……まだ言ってたのか…。
「と、とにかく、さっさと服着てよ!!」
「なぁに今さら恥ずかしがってんの〜?初めて見る身体じゃないのに。」
「別に!恥ずかしがってなんか!!?」
濡れたままの髪に、濡れたままの身体………。
肌から滴り落ちる雫……。
スタイル良いのに、筋肉質な……細マッチョ?
……って、私!何考えて!!
ハッとした。
ジンの身体をじっと見つめていた自分に。
“変態”と言われても、返す言葉もない…。
「ツバサちゃん、拭いてー。」
「…ったく、手がかかるんだから。」
私は変態的思考に蓋をした。