そんな私を知ってか、知らずか、ジンは私の膝の上にゴロリと横になった。
………いわゆる、膝枕状態。
「なっ!?ちょっと!ジン!!」
「いいじゃん。犬なんだから。それとも、オオカミがお好み?」
「バカじゃないの!?」
完全に、ジンのペースだ。
あぁ。もう。
けれど、そこはイカれた愛犬家。
気づけば、ジンの髪を撫でている私がいた。
瞳を閉じている綺麗なジンの顔。
……美しさは、桜とイイ勝負になりそう。
「そういえば、この間言ってたよね、ツバサちゃん。」
「ん?」
「“シャンプーしてあげる”って。」
「……え!?」
「楽しみだなぁ。」
「…………。」
……さて、甘い生活に閉じ込められたのはジン?
…………それとも、私だったのでしょうか……?