しかし、ジンは私の耳元に唇を寄せて言った。
「アナタの愛犬は、独占欲が強いから。
よく、覚えておいて。」
脳に直接響く、声。
そして、次の瞬間………。
ジンは、私の耳たぶを甘噛みした。
瞳を開けた私は……もう、何ていうか、頭は真っ白。かぁっと熱くなった。
ジンは、ふっと不敵に微笑んで、
「散歩、楽しみだね。」
というと、静かに自身の部屋の扉を閉めた。
私は壁に背をつけたまま、ずるずると座り込む。
身体がヘナヘナで、力が入らない。
甘い痛みと痺れが波紋のように広がり、私を支配する…………。
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