慌てて扉に手をかけると……鍵がかかっている…………閉めたな!!
鍵を開け、私は部屋に入る。
靴を脱ぎ捨て、荷物を放り出して。
玄関からリビングを繋ぐ廊下、右側にジンの部屋。
私はノックをした。
「ジンっ!開けるよ!」
扉を開ける……案の定、ジンはタオルケットに包まり、ゴロゴロしている。
「…ジン?」
「…………。」
「ジンくーん?」
「…………。」
「いや、何でもないんだよ!お隣さんらしくって……何ていうか、外国式挨拶…?うんっ!挨拶!」
「…………。」
必死の言い訳も、ジンは聞いているのか、いないのか。
この無言攻撃……意外と堪える。
「ジンー、ジンくーん!何か言ってよぉ!」
「…………。」
……私は、もう溜め息を吐くしかない。
恐るべし、ヤキモチ。
ヤキモチってやつを気楽に考えてた自分が情けない。