私は、動揺しながらも口を開いた。
『無理!ペットいるから。』
『何言ってんだよ。俺、別に犬嫌いじゃねぇし。』
『いや、だから……。』
『別にいいじゃん。男がいるわけじゃねぇんだし。』
………最悪だ。
私はインターホンを置くと、首を傾げているジンを見つめた。
………仕方ないか。
ジンの手を引いて、私は自分の部屋の扉を開けた。
「え?なになに??」
「ちょっと隠れてて。」
「え?」
「ペットが人間のオスだなんて、さすがに色々マズいでしょ!?」
ジンを部屋に押しやると、私は扉を閉めた。
「ぜったいに開けちゃダメだからね!」、と言って。
……まったく、桜助は一体何しに来たんだ!?