「あっ!ツバサちゃん!来て、来て!!」
「はっ?なに!?」
「いいから!!」
ジンはなぜか嬉しそうに私の手を引いて、リビングまで連れていく。
不審に思う私だったが、リビングを見て驚いた。
昨夜まで散らかり放題、足の踏み場もなかったリビングが綺麗に整理整頓されていて、オマケにピカピカ。
ベランダも、ゴミの森がすっかりなくなっている。
「朝までかかったんだよ?」
「…コレ……ジンが?」
ジンはニコリと笑う。
「利口なペットでしょ?ホメて!ホメて!」
私の前で跪くと、ジンは上目遣いで微笑んだ。
その姿が、しっぽを振ってまとわりつく犬に見えてしまった私は、やっぱり少し頭がイカれてるんだろうか?