次の日の朝桜井君が話しかけてきた。


「お腹の具合はどう?君のお母さんたらすごいんだ、べんとらべんとら、って僕らの手をつないで二時間も叫んでいたよ。残念ながら今回はUFO来なかったけど、この次も誘ってって言っといて」





さわやかな桜井君の笑顔の後の、どんよりとしたクラスの女子の視線は一週間も続いた。





「二人きりの家族なんだから何でも話し合いましょうねって言うから、桜井君のこと話したのに!!」


と食ってかかる私に母は悪びれず言った。


「二人っきりの秘密とは言ってないもの。ねえねえ、それより桜井君何か言ってた?」