翡翠がそう言うと、シャネルは
平然としたように言った。


「武器など必要ない。
世界は皆一つだ。
皆同じだ。
ただ……言霊は使うぞ。」

そう、シャネルは言霊使いなのだ。


「へぇ、言霊かぁ!!スゲェなぁ♪」


翡翠は感心した。




言霊使いは、この世界には
わずかしかいなく
一億人に一人の割合で
生まれてくる。



そして生まれたその日から、
その子は言霊使いとして
育てられる。



翡翠はシャネルを見ていた。


「あぁ、神興言霊(秘伝靜法)を
くらった相手はどんな奴でも
私の言霊に従ってしまう…。
まぁ、言霊はあまり使わんがな。」


そう言って、翡翠を見た。


「……?よくわかんねェけど
スゲェのな!
でも、何故使わない?」


頭に?マークを浮かべる翡翠…。



「この世は平等だ。
悪い奴でも元は人間……
…が、私はこの力が
怖いだけかもしれんな…。」


シャネルは少し目を伏せた。


翡(何か辛いことが
あったんだろうか?
けど……俺は……)