「どうしたの?」

真美子は黙ったまま、ずっと同じ方向を見ている。


「ねえ?大丈夫?」

真美子の前で手をひらひらさせてみる。


「あ、うん。」

「どうしたの?急に黙ったりして。」

なんでもない、と首を横にふる真美子にはさっきまでの元気がなかった。

明らかにおかしい・・・。


「元気なくなったもん。真美子が元気ないと、私も元気なくなる。」

「美咲・・・うちの見間違いかもしれないけどね、侑斗さ・・・女の子と歩いてた。」