「なるほど・・・。でも、どうして私が選ばれたんですか?もう別れるって決めたのに。」

「別れちゃだめ!あなたは重要なことに気が付いてないわ。勘違いしてるの。」

勘違い・・・?

「本当にあなたは橋村くんが浮気してると思ってる?」

生徒会長の真剣な目。

嘘はつけない。


「いいえ・・・侑斗はそんな人じゃありません。」

「そうよ、浮気なんか彼はしてないわ。真美子の話を聞いてすぐわかった。実は真美子も恋愛部員なの。」

え?真美子が?


「あなたを助けてあげたいって思った彼女が昨日の夜、私に電話してくれたの。だから至急、私達は浮気の真実を調べたわ。」

「真実ってなんですか?」

・・・沈黙が流れる。


「自分の目で確かめなさい。ここに行ってみて。」

生徒会長に渡された手書きの地図は、見慣れた商店街のものだった。

一ヶ所丸く赤ペンで囲んであるところがある。