3人で暗闇の中に入っていくと、5メートル歩いただけで拓馬と健が見えなくなった。
歩き始めて30分ほどたっただろうか、自分の足元だけを見て歩いていた俺は、薄暗い闇の中で声をかけてみる。
「おーい・・・拓馬・・・健・・・。」

・・・返事が無い。
と言う事は、俺ははぐれたのか。

しばらく歩いていても、患者の少ないこの病院は物音もせず、電気も薄暗くついてるだけで最低限の物しか見えない。
・・・やべぇ・・・。寒気がしてきた。
幽霊なんて上等じゃなかったのかよ。
心の中で毒づいたそのとき、
『ヘルプミー!』
・・・は?ヘルプミー?

助けてくれってことか?