校長先生は二ヤリと笑うと、

「そんなにうれしいか?」

と聞いてきた。

「もちろんです!」

俺たちは同時に叫んだ。

「そうか・・・。私もお前たちぐらいのときに
 歌手になりたいといって夢を追いかたけたものだ」

校長は懐かしそうに言った。

「だから私のように途中で挫折するな、
 それを約束するのなら、今日の職員会議で
 それを話す。いいか?」

「ありがとうございます!」

俺たちは大声で言った。

「そうか、それならよし。
 下がりなさい。
 あと、屋上の物を一回家に持って帰れ、
 いいな?」

「はい!失礼しました!」

俺たちはそういって校長室から出て行った・・・。