一週間が過ぎてデートの日が来た、瑠璃はブルーのストライプのワンピースを着ていて制服姿と見間違えるほどの美しさだった。


「こんにちは」僕は一瞬息を呑んだ、「こんにちは」「どうしたんですか」「いやあまりにも君がきれいだったから」「いやだわ」

「さあ、行こうか」

シェイクスピアそれは劇というよりオペラだった、二人は指定された席に腰掛けて見入った。

劇のタイトルは「オフェーリア」だった。

3時間くらいたったろうか劇が終盤に差し掛かったころ、瑠璃が退席した。

「どうしたの?」「ちょっとオトイレに」「そう」

僕は席に居残った。

劇が終わり、拍手喝采の中僕は瑠璃を探した・・・・はぐれた。

このまま美穂のときみたいにもう一生会えないような気がしていた。

「瑠璃さん?」「いたいた」「大丈夫?」「ええ、少し疲れてしまって」「そう」

「じゃあ行こうか」「食事はどうする?」「フランス料理のコースを取ってあるんだ」「へえ楽しみ」「いいんですか見ず知らずの私にそんなことしていただいて」「これからお互いよく知っていけばいいんだよ」

「それもそうね」「じゃあ行きましょうか」

二人の乗ったタクシーはなだらかに滑り出した。