「とりあえず今日はもう帰るわ」
アタシは松山くんを
置いてその場を離れた。
家に帰ってから改めて考えてみた。
そういえばアタシ
春にも告白されたんだった…
春を男としてちゃんと
見ていなかったし正直な所
自分が春をどう思ってるのか
よく分からないでいる。
それに加えて松山くんまで…
『私、杏の事信じてたのにっ』
『待って!アタシは何も…』
『もう杏の顔なんて見たくない!!』
アタシはあの日から
誰も信じなくなったんだっけ?
信じていたのはアタシの方だった。
なのに、一人ぼっちになった…
「はぁ~嫌な事思い出した」
別に体を預けて天井を眺める。