「どうぞ」
目の前に紅茶が置かれた。
「ありがとー!
相変わらずデッカい家だね」
「…そう」
杏ちゃんはまだ俺を疑ってるみたい。
「で、さっきの続きいい?
どうしてアタシに気付いたの?」
「んー?昨日さ俺、杏ちゃんを
家まで送ってあげたじゃん?」
「勝手についてきたのよ」
「ははは!ごもっとも!!
んでー俺、杏ちゃんに似てるな
とは思ってたし家も一緒。
だから名前聞いたらビンゴッ☆」
「そ。じゃあアナタはどうして
三坂じゃなくて宮野なの?
だから有名なのにアタシは
アナタが春とは思えなかったのよ」
杏ちゃんは紅茶を一口飲む。
その仕草まで綺麗だった…