「杏、美崎杏よ。じゃあさようなら」 俺は全身の力が抜けたような気がした。 家に入っていく女の子… いや、杏ちゃんを呼び止める事も出来ず。 本当に杏ちゃんがあの子? 杏ちゃんは私立中学に行って… どうして俺、今まで あの子が杏ちゃんだなんて 気付かなかったんだろう。