家に着いたし門を開けて
中に入ろうとした時――



「…キミの、家ココ?」


「そうよ。じゃあ」






「待って!
名前何て言うの?」



宮野ハルに腕を掴まれた。







今更、名前聞くなんて…




「杏、美崎杏よ。じゃあさようなら」



スルッとほどかれた腕。






アタシは無言の宮野ハルに
背を向けて家の中に入った。




もう宮野ハルとは
関わらないようにしなきゃ…