フェンスの向こうでは
ベンチ入りしている部員達に囲まれた
椎乃センパイのニヤケ顔と
目を細めて微笑んでいる、稔。
「奈々、一生幸せにする」
稔がマウンドで投げた最後のボールは
直球ど真ん中ストレート!
どうやらキャッチャーミットじゃなくて
あたしのハートに
どっかーんっと1発
ド派手にぶちこんでくれちゃったみたいです
「俺だけのマネージャー。だろ?」
えぇ。
そりゃあもう、豪速球を。
野獣共を足場にしてフェンスを越えて
エースナンバーを背負った
大好きなアナタの元へ
さぁ!舞い降りよーか!
「みっのっるー!」
【 背番号1のエース 】
-END-