デート(?)はしたものの、私は妖精の事何も知らないよな…。
別に知らなくてもいいんだけど。何か気になるっていうか…。


「えー。じゃあ、明後日の校外学習の班決めするぞ。」


放課後、ゴリがそう言った。
校外学習って、遠足の事やんな?


「でも、面倒くさいから、席近いヤツで組んどけ」


そんなゴリの勝手な決め方で、私は妖精・桃子・ナオ・夏男と同じ班になった。


編入してきて間もないし、この人達で良かった…かな?


「ゴリーチャー!バナナはオヤツにはいるのかい?…あっ!ごめんごめん。ゴリーチャーにとっては主食だったね。ははははは…」


「勝手に決めんなー!!」


…こんな、教師にケンカ売る様なヤツと同じ班なんて嫌だ…。
私は横目で妖精を見ながら思った。


「で、どこに行くんだい?」


「お前、俺の話聞いてなかったのか!?水族館だって言ってんだろ!!」


確かに、黒板にも書いてある。


「すまないね。ゴリーチャーの声があまりにもガラガラすぎて僕の耳はシャットダウンしてしまったのさ」


「いっそのこと声もシャットダウンしといてくれ」


ゴリはそう言うとタメ息をついて職員室へと歩いて行った。


「まったく。ゴリーチャーはいつも落ち着きがないね」


……誰のせいだ。
私はあえて口には出さなかった。