そこには白くて大きな家が建っており、あきらかに私の家の100倍はある!!


「はあ!?でかすぎやろ!!」


私は目を見開いて直視する。
目が乾いたと感じ、目を閉じ、目をこする。


でも、状況は変わらない。


「あ、ありえへん…」


私は一人でブツブツ言っていると、妖精が私の肩を叩いた。


「じゃ、明日の六時にここで待ち合わせだね!」


妖精はニコリと笑って去って行った。


「……妖精はシロガネーゼやったんか…」



私はそう言い残し、妖精の家を後にした。



家についた私は、疲れのあまりリビングのソファーにダイブした。


「おい、女子高生。パンツ見えてんぞ」


と兄貴が写メを撮る。


「何撮ってんねん!!いっぺん死んでこい!この賞味期限切れワカメ!!」


私が兄貴の顔を蹴飛ばすと、ヤツは机のカドで頭を打った。


「あほか!!新鮮でピチピチで食べ頃じゃ!!」


「何が食べ頃や!そんなテカテカにワックスつけてたら口裂け女が逃げ出すで!!」


…逃げ出してええねんけどな。



「ふざけんな!口裂け女が逃げ出すんはポマードじゃ!」


ポマードとは男性用の整髪剤らしい…。
今使われているのかどうかは知らないかど。


私は兄貴の携帯を取り上げ、写メを削除した。