「ごめんねえ、私門限あるんだ~!」


「私その日見たいテレビあるから」


「俺は毎晩体鍛えてるから、夜は出歩かないんだ!!」


……マジかよ!!


「そんなに照れなくてもいいじゃないか、ミッキー。二人で行こう。」


…そそそそそそそそれって、デートやん!?


ま、まじで…
私は脱力した。



一時間目の授業は体育。
三人に分かれてシュートの練習をしていた。


「えっ?ヒカル様が行くって言ったの?」


さっきの話しをしていると、突然桃子ちゃんの声が高くなる。


「そやで?何?何かあるん?」


私はバスケットボールを持ってシュートを狙う。


「ヒカル様はねえ、あんまり人には興味示さないのよ。だから誰かと遊びに行ったりとかって全然無いんだよ」


ナオが説明する。


「もしかして、ヒカル様…美希ちゃんにフォーリンラブ?」


桃子が興奮して叫ぶ。
私はその声に驚いてボールを滑らし、ゴールに入らなかった。


「まままっままさか!!」


私の声は裏返っていた。
シュートの決まらなかったボールをナオが拾い、


「何?惚れられたら何か都合悪い?」


ナオは笑いながらシュートを決める。
ボールは見事に入った。


「そ、そりゃ…」


私には染五郎さんが…。