「光太くんとか!」


…はい?私は固まった。


「わ、私がアイツを気にしてると思う…?」


私がそう言うとのり姉はとびきりの笑顔で頷いた。


いや、ある意味気になるけど…、意味が違うから。


『協力してあげなくも無いよ?』


その時、妖精の言葉が脳内で聞こえた。
私は教室に向かい、妖精に話をする。



「ん?ブラザーをライブに誘いたい?」


妖精は手鏡に向かってポーズを決めている。キモすぎる。


「そうやねん!だから、よ…ヒカルに協力してもらいたいなって思って」


私は妖精の事を『ヒカル』と呼ぶ事にした。
『妖精』と呼ぶ訳にもいかんしな。


「ん~。でもブラザーはライブとか行かないと思うよ?」


そうかあ、染五郎さんはライブとか行かへんねや…。


「それにどっちにしろ、その日ブラザーは予定あるからどっちにしろ無理だと思うよ!!」


そっか、そんなら別の人誘うか…。桃子ちゃんとかナオとか夏男くんとか…


「僕が行ってあげなくも無いよ?」


………は?
別に頼んでへんし…。


「あっ!桃子ちゃん、ナオ、夏男くん!」


私は三人の姿を見かけたので声を掛けた。
妖精が行くとしても、この三人が行くなら安心かも!