その日の放課後、私はまた保健室へ向かった。


「ねえ、のり姉。妖精…岩松くん今日ここに来たやんな?」


「せやなあ。来たで」


一体、のり姉と妖精はどんな会話をするんだろうか…。
なんて事を考えていた。


「昨日と今日はな、美希について色々話してたわ!」


へ?昨日と今日?
…ってゆうか、私の話?


「美希の事気に入ったみたいやで」


あ、そうなん…。
私は保健室のベッドに座った。


「仲良くやってるみたいで安心した!」


のり姉はそう言って微笑んだ。


「いや、別に仲良くは…」


「失礼します」


言いかけた所に、誰かが入ってきた。


てゆうか、この声は…。


「あれ、桜井美希ちゃん。」


染五郎さん!
私は突然の事で激しくキョドった。


「何?もう二人は知り合いなの?」


のり姉が嬉しそうに聞いてきた。


「そうですね。今朝、弟と戯れて遊んでいた所で声を掛けました」


染五郎さんは素敵な笑顔で笑った。


「ああ、あの白馬乗って来たの見た?めっちゃ面白かったやろ?」


……いや、引くやろ。


私の目はあさっての方を向いていた。
のり姉はケラケラと笑っている。