そして、次の日。まだ慣れないセーラー服に袖を通し、学校へと向かった。


「んぁ～！今日もええ天気やっ」


私は校門をくぐると大きく伸びをした。



ザワザワ………


と、辺りが騒がしいと思いつつも、私は下駄箱まで歩いていた。



ザワザワザワザワ……


ん？さっきより騒がし…………


《ヒヒヒィ―――ン！！》


……なんじゃあ！？？？


私は目を疑った。
十秒程静止し、目をこする。


…………ドカッッ！！


私は見知らぬ『白馬』に前足で蹴られた。
私の背中には馬の足跡がくっきりと付いている。


「ミッキー！おはようっ！大丈夫かい？」


大丈夫な訳ないやろっ！と、後ろを振り向き、相手を睨みつけた。
相手は、白馬に乗った“妖精”だった。


私は唖然とし、しばらく固まった。


「ミッキー。どうしたんだい？そんなおっかない顔して。」


ミッキー？私の事かよ。勝手にあだ名付けやがって。
と、そう心の中で呟く。


じゃあ、コイツのあだ名は“妖精”でいいや、と勝手に決め、私は妖精が喋るのを無視し、近くにいた校長の胸ぐらをつかんだ。


「白馬で登校とか許していいんですか！」


私がそう言うと、


「え、だってそんな校則無いし、いいんじゃない？」


校長は素でそう答えた。
脱力し、その場に崩れた。