「そうだよー。仲良しなの!」


「桃子ぉぉぉ!!」


嘘教えるな!嘘を!!


「そうなんだ、仲良いとは思ってたけど。」


「違う、違うの!小野田くん!!」


私は必死になって否定する。


…恥ずかしい、とかじゃなくて。
なんか、惨めなだけ。


こうやって、否定するのも、惨めだけど。


「いいじゃないか、ミッキー。」


「え…っ?」


いいって、私と、噂になっても、いいって事?


そうだったら、ちょっと、嬉しい…。


「根拠の無い噂は、そのうちおさまるよ!」


妖精は笑顔でそう言った。
なんだかむかついたので、グーで殴った。


「ミッキー、バイオレンス!」


桃子はケラケラ笑って、私と妖精を見ていた。


「おい、桃子。さっさと食えよ。もうすぐしたら行くぞ。」


夏男が桃子に、早くご飯を食べるように言う。


まだ食べ切ってないのは、桃子だけだ。
桃子は、はぁい、と答えて、パクパクと食べていった。


桃子は、人の事は聞くけど、桃子には、好きな人がいるのかな…。


「ごちそーさまっ!さ、行こっか。」


聞こうと思ったが、タイミングを失ってしまって、聞けなかった。
勘定を払うと、外に出る。