菜央「もう完璧遅刻じゃん..」


額の汗を吹きながら
学校まで猛ダッシュ..

菜央「なんなん...この坂..」


校門前で呆然に立ちすくむ菜央。
目の前には、とてつもなく長い坂
でも坂道を挟むように咲き乱れる
桜がとても綺麗だった。


れん「お前も遅刻かあ!」

後ろを振り向くと
前髪をピンで止めた
髪の毛ツンツンの小さい男子が
立っていた。
どう見ても同じ高校生には見えない。
初対面で馴れ馴れしけど、何故か不思議と嫌じゃなかった。


菜央「朝弱くてさあ〜」
ボサボサの頭を触りながら
笑った。

れん「俺も〜」
同級生とは思えないほどの
可愛らしい笑顔だった。

菜央「そんなことより、はよ行かなヤバくない?」

れん「それもそーだな」

2人わ長い長い坂道を
駆け足で登って行った、、。