目が眩みそうなほど晴れ渡った青空の下、幼い子どもの笑う声がする。
4歳くらいの女の子が広い庭を走り回っては後ろを振り返り、仕事中の人達に無邪気に微笑んでいた。
「つばさ」
名前を呼ぶ声がした。
声の方を見ると一番遊んでくれる大好きなシュンが居た。
「チャリん乗れよ」
そう言われると迷わず自転車の前カゴにすぽりと入る。
その途端、自転車は猛スピードで前へ進み畑の道を突っ走る。
シュンはお父さんの弟子の1人で仕事の休憩の度に遊んでくれていた。
シュンの他に裕也、信ちゃん、松山くんといった若いお兄ちゃん達も居る。
自転車で暴走族ごっこをしている二人を見てみんな笑っていた。