バサッ

「キャーー!!」

ぎゅう

「ハハハッ。真李亜ちゃん恐いのは分かったから少し腕を放してくれるかな?」

「え……あ!ごめんね!!」

「真李亜、大丈夫か?俺の所に来るか?」

「ううん、大丈夫だよ。ちょっとびっくりしただけだから。」

お父さんは心配そうな顔をしていたが、父親にお姫様抱っこされる方がよけいに恥ずかしかった。

「…なんで行かないんだよ…。」

「え…?」

「どうかした真李亜ちゃん?」

「……ううん、なんでもない。」

そら耳かな…?

それからしばらく飛んでいると、大きな桜の木がある丘に着いた。