「沖田さん?」

未だに停止中の沖田に葵は不安になる。

(……やっぱり変なんじゃ……。)

「ふ~ん、上手に化けたね。」

やっと沖田が言葉を発したが、

「ば、化けた?」

それって誉め言葉なんだろうか……。

考え込む葵。

そこに、お梅とおじさんが店から出てきて、状況を見て取ったお梅が沖田に近付き囁く。

「……沖田さん、化けたってなんです?こういう時は素直に気持ち伝えないと。葵ちゃん不安ですよ?ほら。」

「……可愛いよ。すごく、とっても似合ってる。」

それを聞いて葵がほっとしたように笑顔になる。

「よかった~。ありがとうございます、沖田さん。ずっと黙ってたからどこか変なのかと思った。」

「ね?時には素直さが大事ですよ、沖田さん。」

再びお梅に言われ、なんだか悔しい沖田だった。