「ああ、そういうこと。」

沖田が納得した風なのが頭上から聞こえてくる。

葵はまだ理解できない。

そんな葵に沖田が説明する。

「だからさ、この着物すごく綺麗でしょ?で、この着物見た他の人たちは自分が着物に負けていやだと思う訳よ。ね、おじさん?」

「ええ、でもお嬢ちゃんはそんなこと全然ない。むしろ、着物の方を引き立て役にするよ。すごい美人さんだからね。」

「そ、そんなこと……!!わたしなんかより似合う人はたくさんいます!!」

自分の容姿にはあまり興味がなく自分がどれほどなものか葵は分からない。

悪くはないが、そう良くもない普通だと本人は思っている。 

だが、周りから見れば完璧な美少女なのだ。