やっとテニスコートが見えて、百華も発見。


「ルイ、ありがとう!余計なものまで引き連れて!今行くから」


叫びながらこっちへ向かってくる百華に、輝くんが“こっち来るな”って騒いでる。

そんな輝くんを見て、笑ってる龍くん。



「ルイ、そいつらといたらダメだって」


手でバツ印を作って、わたしに叫んでる。


息を切らしながらやってきた百華は、いつも会う百華とは違う。



「よっ、百華。お前の可愛い子ちゃん、配達完了」


「うるさい。なんでよりによって輝なの?」


いつもと違ってカッコイイ百華。なんかものすごくかっこよく見える。学校ではこんな感じなんだ。



「ルイ、ありがとう。本当無くしたかと思ってて。でもルイの家にあって良かった」



髪がアップされて、まさにテニス選手みたい。


「龍、ありがとね。そして、輝さんもルイの案内ありがとうございました」



龍くんによると、輝くんと百華は仲が良すぎていつもこんな感じらしい。



「別に。困ってる子いたから助けただけ。ね?ルイちゃん」


龍くんは冷静で、頭が良さそう。でも優しい。



「礼言うのおせーよ。龍の前に俺に言え」


つんつん頭が象徴してるみたいに、輝くんはイケイケな感じ。百華と合いそうな気もする。