何て反応していいかわからず,新聞片手に棒立ち状態。。


『帰れやぁー』


プチン。。


優希は我慢の限界。元々気が長いわけじゃなかった。

『お前らぁに関係ないじゃろ??別に優希にとって,オトンはオトンじゃ。喧嘩したいなら買っちゃるわ!!』

そう言って,横にあったゴミ箱を,みんなの方目掛けて蹴ってやった。


すると
『あー怖い!!やっぱりヤクザの娘は怖いなあ!!笑』

『辞めーや,優希ちゃんが悪いわけじゃないじゃろ??』

唯一かばってくれたのは,保育所から一緒のミナミだった。

それにもかまわず,クラスの男子は,好き勝手言い続けた。


『お前の父さん,一生捕まっとけばええのになあ!!笑』
『出て来たら,今度は人殺すかもな!!笑』


限界だ。


殴りかかった。周りが何も見えない。そいつだけしか目に入らない。本当に腹がたった。

ヤクザであろうと,犯罪犯そうと,優しい,笑うと目尻がさがる,優希のオトンには変わりない。
大好きなオトンの事をとやかく言われる筋合いは全くない。


相手の男子は,目の上が切れて,血が出ている。
そんな中,
(こりゃ,オカン学校呼ばれるな..)

その時こんな事すら考える余裕があるくらい冷静だった。