『違うよ、どこも具合悪くない。
…だってさ、あんまり食べて
お腹ポッコリしたら恥ずかしいし…』
『あはは、なに気にしてんのよ。
後ろ姿なんだからおなかなんて見えないし、
んなもん、いくらでも修正してあげるわよ』
ケイちゃんには
微妙な乙女ごころは…伝わらない。
大介さんがよく口にするように
やっぱり、彼女の中身は【男】寄りだ。
『9時には出るけどいい?』
『うん、…準備しよっかな…』
アタシは食器を片付け
バスルームへ行く。
『あー、こまちぃ
今回スタイリストさん来るから、
髪はタオルドライのままでいいからね』
ドア越しにケイちゃんの声が聴こえた。