『最初ね…驚いたの。ママの様子見て…
だって、ママがアタシの事で
あんなに感情的になるなんて
思っていなかったから…』
『背中出した写真だったから
心配したんだろうね…』
『アタシも最初はそう思ったの。
でもね…違うの。
ケイちゃんなの。
ママはケイちゃんに対して
感情を剥き出しにしてたの』
『…それは、直接こまちちゃんに
言いづらいから、ケイさんを通したんだ』
『それなら…嬉しいけど…
残念ながら、ママの関心は
アタシじゃなくてケイちゃんだった』
ママはアタシが脱ごうが
写真撮ろうがそんなのどうでもいい事だったんだ。
『まだ…ちっちやい姉妹だと
姉の持ってるお人形を妹が欲しがるって事は
よくある事だよね…
妹は人形が欲しいわけじゃないの。
姉が持っているモノが欲しいの。
実際、姉から無理矢理取った人形も、
手に入ると興味が失せて…
姉が違うオモチャで遊び始めると
今度はオモチャを欲しがるの…
ママとケイちゃんじゃ姉と妹が逆だけどね
それなんだよ。
ママは人形が欲しい訳じゃない』
『…バカな事言うなよ!
それに君は、
人形なんかじゃない…』